そうそう、最近になって、鍋が売れてね。
「夏でも売れるんかあ」と思って、
訊いてみたら、この買った人ってのは、
実は去年の末の個展の時から
気になっとったらしいんよ。
ずーと前を通り過ぎてて、やっぱり買う。
そんなのの方が嬉しいなあ。



最後に今尾さんは、これからもこの鍛金を
続けてくださるんですか?


なんか、俺の神様って意地悪なんよ。
もう駄目なら駄目って言ってくれればいいのに、
「もう駄目かな」て思うとぽつぽつ仕事が来たりして、
なかなか、やめさせてもらえんのよ。
まあ田舎にいって、チャボにえさでもまきながら、
ちょこちょことやるのが夢かなあ…・。



俗っぽい言い方をすれば、
「キャラがたってる」ひとでした。
実は、母親の誕生日に、僕は
奮発して、「今尾鍋」をプレゼントしたことがあります。
もう3年も前だけど、冬になると嬉しそうに
彼女はその「今尾鍋」を出してくる。
大事そうに鍋を磨いてくれるのを見てると、
僕も嬉しい。 そういえば、「鍋を磨く」という行為自体を
最近は見なくなった気がする。


手入れが「手間」じゃなく、
「たのしみ」になるもの。
僕もそんなものつくりたいって思った。


今回のプレゼントは、右下写真の
今尾さん作"小物入れ"です。
御希望の方は、こちらからどうぞ